AVENTURE -君の名前を教えて-

「んんっほん!」

突然咳払いが聞こえてきて、私は思わずパチッと目を開けた。
目の前にある、アヤの綺麗な顔は忌々しそうに歪んで別のところを見ている。

「お取り込み中、ごめんなさいねぇ」

「きゃぁっ!」

「うわっ!?」

突然聞こえたお兄さんの声。思わず私は、ドンッとアヤを突き飛ばしていた。

「あ、ごめん!」

慌てて起き上がると、私はアヤに手を差しのべる。

「ったく、てめー何のようだよ」

アヤが私の手を握ると、そのまま起き上がると同時に、自分の方へと私を引き寄せ、抱き締めてきた。

「ここは私の家なんだもの、邪魔のひとつもしたくなるじゃない」

ニヤニヤと笑いながらお兄さんが答えると、アヤは小さく舌打ちをした。

「とにかく、二人とも仲直りしたばかりで悪いんだけど、お客様よ」

お兄さんに言われて、私は首をかしげる。アヤは一瞬顔が強張るも、真剣な眼差しで頷いた。