AVENTURE -君の名前を教えて-

少しのあいだ、お兄さんと私は他愛ない話をして、気を紛らわしていた。

「お兄さんは、好きな人いないの?」

聞くと、物凄く照れたような顔をしてバシバシと私の肩を叩いてきた。

「い、痛いって!」

私が苦笑いしながら言うと、お兄さんも苦笑しながらごめんねと呟いた。

「もちろんいるわよー?まぁ…叶わぬ恋ってやつなんだけど」

はぁ、と軽くため息をつくお兄さん。
私はその様子を見ていろんな妄想が膨らんだ。


やっぱり、男の人を好きなのかな?
でも、相手は女の人が好きで、だから、叶わぬ恋ってやつ…?

初めて聞いたかもー!
なんか、すごい色々聞きたいっ!


目を輝かせながら、お兄さんを見つめていると、お兄さんはにっこりと笑い返してくれた。