剣と日輪

エンジンの音轟々と
隼は征く雲の果て
翼(よく)に輝く日の丸と
胸に描きし赤鷲の
印は我等が戦闘機

寒風酷暑ものかわと
艱難辛苦打ち耐えて
整備に当たる強兵(つわもの)が
しっかりやって来てくれと
愛機に祈る親ごころ

過ぎし幾多の空中戦
銃弾唸るその中で
必ず勝つとの信念と
死なば共にと団結の
心で握る操縦桿
 
干戈(かんか)交ゆる幾星霜
七度(ななたび)重なる感状の
勲(いさお)の影に涙あり
ああ今は亡き武士(もののふ)の
笑って散ったその心