だった。
「適当にあしらってやれ」
と軽んじていた者もいる。だが公威以下二十一名の祖国防衛隊の志士達は、体力こそいまいちの隊員もいたが、青雲の士であった。自衛隊で十分通用する猛者もいた。彼等との一月の訓練は自衛隊員にも、
「国防」
という永遠のテーマを憂喜(ゆうき)するいい機会を与えてくれた。
「自衛隊」
と、
「祖国防衛隊」
の今回の融和が将来どんな成果を齎すのかは不明だが、それは決して無駄なものではないであろう、という心(しん)契(けい)は、練鋭(れんえい)された両隊員の一致した意(い)望(ぼう)となったのである。
祖国防衛隊隊員を乗せたバスは、一路東京の平岡邸に向った。
「ここだ。さあ、降りろ」
公威に手招きされて大田区南馬込の邸閣前に立った祖国防衛隊隊員は、その奇抜な造りに気を呑まれた。
「さっ入れ」
公威に従う隊員達は、囁き合う。
「表札がペンネームの三島由紀夫になってるぜ」
門を抜けると歩道があり。右手の庭の真芯に半裸のアポロ像、正面には西洋の映画でよく見かけるバルコニーがある。
「あの像ケツ丸出しだぜ」
山本が小声で失笑すると、
「ロミオとジュリエットみたいなバルコニーだ!」
必勝が大声ではしゃいだ。隊員がどっとどよめく。
「適当にあしらってやれ」
と軽んじていた者もいる。だが公威以下二十一名の祖国防衛隊の志士達は、体力こそいまいちの隊員もいたが、青雲の士であった。自衛隊で十分通用する猛者もいた。彼等との一月の訓練は自衛隊員にも、
「国防」
という永遠のテーマを憂喜(ゆうき)するいい機会を与えてくれた。
「自衛隊」
と、
「祖国防衛隊」
の今回の融和が将来どんな成果を齎すのかは不明だが、それは決して無駄なものではないであろう、という心(しん)契(けい)は、練鋭(れんえい)された両隊員の一致した意(い)望(ぼう)となったのである。
祖国防衛隊隊員を乗せたバスは、一路東京の平岡邸に向った。
「ここだ。さあ、降りろ」
公威に手招きされて大田区南馬込の邸閣前に立った祖国防衛隊隊員は、その奇抜な造りに気を呑まれた。
「さっ入れ」
公威に従う隊員達は、囁き合う。
「表札がペンネームの三島由紀夫になってるぜ」
門を抜けると歩道があり。右手の庭の真芯に半裸のアポロ像、正面には西洋の映画でよく見かけるバルコニーがある。
「あの像ケツ丸出しだぜ」
山本が小声で失笑すると、
「ロミオとジュリエットみたいなバルコニーだ!」
必勝が大声ではしゃいだ。隊員がどっとどよめく。


