「ゆりちゃん!」と懐かしい声がした。

成人式の会場で靖之と再会し、タイムカプセルの話を聞かされたのは、ちょうどそんな頃のことだった。

「……やっくん!」

懐かしい顔に思わず笑みがこぼれる。

「久しぶり。ゆりちゃん、また一段と綺麗になったね」

「止めてよ」

「嘘じゃないよ。ところでさ、昔三人でした約束のこと覚えてる?」

二年ぶりに再開した靖之は、ちっとも変わっていなかった。


――会いたい。

たっちゃんに会いたい。

楽しそうに話ながら、キラキラと澄んだ瞳を細める靖之の仕草に、百合子は目尻が熱くなるのを感じずにはいられなかった。