「決めた。俺の願いは未来だ」
「未来?」
「ああそうさ。前途洋々、希望に満ちあふれた未来だ」
「希望……」
「そのためには過去だ。この脳みその中にある忌まわしい過去を全部消すのさ。オヤジもろともなッ!」
「過去を……消す」
アキトは僅かに俯き、達也の言葉を口の中で反芻した。
未来のために過去を消す。
「僕には……できないや」
アキトは同じように小石を拾い、それをポチャンと放り投げた。
「未来?」
「ああそうさ。前途洋々、希望に満ちあふれた未来だ」
「希望……」
「そのためには過去だ。この脳みその中にある忌まわしい過去を全部消すのさ。オヤジもろともなッ!」
「過去を……消す」
アキトは僅かに俯き、達也の言葉を口の中で反芻した。
未来のために過去を消す。
「僕には……できないや」
アキトは同じように小石を拾い、それをポチャンと放り投げた。



