濡れた体温ごと奪って



「……っ…」




重い足取りで歩いていると、目の前の視界がぼやけて行く。


どうしたらいいんだろう。


私の気持ちは凄く複雑で…。


自分自身の事なのに…どうしたいのか…どうして涙が出るのかわからない…。


歩道のバス停前に置かれたベンチに座り、ぼーっと横切る車を眺める。


しまいには雨まで降り始めて、私の全身を濡らし始める。


もう…いいんだ…。


このまま何もかも流されてしまえばいい…。


私の心も…いらないよ…。