不器用な僕等の唄を





文化祭当日はバタバタしていて、透子ちゃんと話せそうもない。

私も私であがってしまい、

「まぁ!すてっ、きな馬車!」

「ステッキな馬車になってる。」

台詞を噛んでいるのを流星に目撃された。

さっきから読み合わせに手伝ってくれてるけど、ドクドクという鼓動ばかりが耳に届く。

間違えたらどうしよう。
間違えたら…。

「矢祇ー悪いけど、運ぶのに手貸して!」

体育館裏から背景となるベニヤ板などが運ばれる。そして流星に声がかけられた。

「ごめん、ちょいと行ってくる。」

良いよ、と手を振る。