「楽しいからいーの。それに野田さんとあんまり喋らないから新鮮。」

笑顔の阿久津さん。

今頃、クラスのみんなは教室や被服室で衣装作りや大道具。

他クラスも熱をいれて、教室を改装している文化祭2日前。

「ちょっと教室行かない?休憩に。」

ここは特別教室で、隣の隣に私達の教室。

「うん、そうしよっか。」

あまり行く気はしなかったけど、私は同意した。





「あ、野田ちゃん。どーよ?灰被り姫は。」

灰被り姫とは、シンデレラのことらしい。

知識豊富な紘波は、膝の上にファッション雑誌を広げていた。