翔の泊まるホテルは、私達の泊まってるホテルとはちょっと離れてた。
リゾートホテルというよりは、こじんまりとしたペンションみたいな所。
周りはリゾート地…というよりは、地元の色が濃い気がする。
2階建ての白い外観に、ヤシの木があるそこ。
「ホテルじゃなくて吃驚した?」
『…ちょっと』
私の顔が可笑しかったのか、翔はクスリと笑みを漏らした。
「明日から撮影用に使うからな。ここは」
そう言って翔は自分の部屋のドアを開ける。
だから、私も翔に続いて部屋へと入った。
部屋は私が泊まってるホテルと何ら変わりはなかったけれど。


