【完】白い花束~あなたに魅せられて〜




ご飯は予想通りに私は全部食べれなかった。



サラダ、スープといって、メインのステーキを3分の1食べてギブアップした。



そんな私を見て翔は「仁菜はもう少し食えるようになろうか」言ったから、今度からは少し頑張ろうかな、なんて思えた。



レストランを後にして、夜の海を歩く。



遠くからはパトカーのサイレンが聞こえてきて、見知らぬこの土地を少し怖く感じる。



…少し肌寒く思う。
海風が吹き抜ける度に私の身体は冷たくなる。



常夏のハワイでそんな事があるなんて、意外。



「寒い?」


『…ちょっとだけ』



そう言えば肩に腕を回して引き寄せてくれる翔。