【完】白い花束~あなたに魅せられて〜



『…翔?』


バスルームで着替えて、翔を呼ぶ。



…こんな格好って普段はしないから変な感じ。



もちろん、撮影とかでは着るけど私の普段着はもっとラフな格好が多い。



「…似合ってる」



フワリ抱きしめられて耳元で囁かれた。



それがなんだか無性に恥ずかしくて、心臓がドキドキして、何も言えない。



「じゃ、行こうか?」



そんな私を見てクスリと笑みを零した翔は私の手を取り、ゆったりと歩き出す。



『うっ…うん』



…どこに行くんだろう?



翔は私の手を引いたまま、夜の街へと繰り出した。