【完】白い花束~あなたに魅せられて〜



亜美奈の携帯を見て、自分の手元に携帯がないのを思い出す。



『ガミさん。携帯返してっ!』



手を差し出せば、ガミさんは鞄から携帯を取り出し、アッサリと返してくれた。



「じゃぁ、今から仁菜借りますね」



フッと笑った翔にガミさんは「どーぞ、どーぞ」私を翔に押しつけていた。



その発言、行動は失礼だと思う。



イラっとした私はガミさんを一睨みしてから翔と部屋を後にした。




「仁菜も珠璃もいいなぁ。私も恋人欲しー」


「明日の夜には帰って来てねー」



部屋を出るときに亜美奈とガミさんの声が後ろで聞こえていた気がする。



珠璃がエステ話にノってなかったのは、大和と会うからなんだと知ったのは、この時だった。