それから毎日、毎日、蘭と雄大と俺でお見舞いに行った。
純一は、俺らよりも後に来ていた。
だけど、澪の記憶は、戻らない。
澪、記憶を戻してくれよ。
俺のことを思い出せよ。
好きだと言ってくれよ。
事故に遭った日、澪の携帯には、未送信の俺宛てのメールがあった。
俺は、こっそり見た。
そこにはーーーーー
『私、直人のことが、好きです。
 直人は、まだ私のことを思っていますか?』
そんなメールがあった。
澪の携帯の上に、涙が落ちた。
両思いだったのに…………。