ツンデレ彼女!-短編-




「るーりーちゃんっ♪」

「きゃぁああ!!?」


――先輩って神出鬼没すぎる……。
いきなり出てきて、驚かせるとか、趣味ワル。


「なんですか?此処は、2年教室の廊下ですよ?」

目を細めて睨んだけど、先輩はちっとも気にしてない風に笑った。


「そんなことは置いといて!
ニヤけてんじゃん~顔。

さっきまであんなコワーイ顔してたのに」



ムンクの叫びみたいなポーズをする先輩。

変なものでも目撃したかのように通り過ぎる同級生達。

――恥をかくのは、私なのに……

……先輩のバカ!!



「…ニヤけてないし、変顔するのもやめて!!」


――あ、つい……タメ口が……。

咄嗟に口を覆ったけど、時既に遅し。



先輩もポカーンとした顔で私を見てるし……。


あ、わわわ。。礼儀だけは私守ってたのに。


言いなおさなきゃ!!!


「じゃ、なくって…や……やめて……下さい……」


消え入るような声で呟いた。