「まださ……瞬くん、だっけ?
諦めてないの?」
先輩は肩から手を離し、ベンチを立った。
「……諦めてます」
そう言った瞬間、先輩が触れていた肩の部分が熱くなった、気がした。
「なんで?」
――人の心に土足で踏み込むって正にこのコト?
「…先輩には関係ないです」
「麻友、ちゃんでしょ?」
「!!!」
何で、そんなコトまでこの人知ってるわけ!?
「ありゃ図星?カマかけたんだけどね」
「……」
分かってきたわ、松岡龍世。
こいつも私に負けず劣らず腹黒だ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…