「いつも、つれないね~」


「それでなんですか。もう関わらないでください」



私は、水筒のお茶を飲みつつ、正面にいる先輩の顔を見ずに話す。


それでも先輩の存在感が伝わってくるから、
なんかイヤだ。


悔しい。



「何言ってんの~。瑠璃ちゃんのこと、慰めたの俺でしょ?」

「恩着せがましいです」



……そう。
私は、はっきり瞬くんに断られた時、
誰もいないと思ってた此処へ来て、一人で泣いてた…。


そしたら、

こいつが……偶然…

木の影で寝てて、泣いてる私に気づいて、
何も聞かず、ずっと私の傍に居てくれたんだ…。


その時はすごく良い人だなぁって思ってたけど、


―――……



最後の発言が余計すぎたんだ。



「なんか、俺瑠璃ちゃんのこと好きみたい♪」




……軽すぎる!!!

この一言で、
私は彼のことが苦手になりました。


だけど、

少しだけ…感謝してるから…

こいつのコト、
まだ"先輩"って呼んでる。