『僕は…そこで読書してる桐山さんの隣がいいです。』

この言葉を誰が予想しただろう。私だって予想しなかった。
みんなが口を開き私を見る。
女子は「なんであいつが…!?」と言ってる。
私は本を手から離してしまった。


「は?私でござるか。おちつけって。思考回路大丈夫でごわすか。」
「混乱してますね桐山さん。僕…あなたの隣がいいんです。」
「は…はは」

五十殿君は「落ち着いたほうがいいのはあなたのほうですよ。」と笑う。



すると一斉にみんなが声を出す。
「う…嘘でしょ。ごじゅうとの!なんでこいつ…桐山さんなの!?」「俺を愛するというのは遊びだったのかぁぁああぁぁぁあぁ」「なん…だと。」「桐山さんにごじゅうとのとられた!」「嘘だッ!!!」「ごじゅうとの…俺はお前のこと信じてたのに…!」




…などという半分以上おかしい声が聞こえた。『嘘だッ!!!』とかネタだし。



すると岡本君がこう言った。
「…みんな落ち着け。ごじゅうとのの決めたことだ。ごじゅうとのがいいなら…これでいいんだ。」
「でも岡ちゃん!」
「ごじゅうとのの決めたことだ。」

みんなぐっと口を閉じる。
私はあっけにとられてしまった。

は?なんで私。五十殿君が私を選んだ。世の中には宇宙よりも分からないことがある。
五十殿君疲れてるのか。そうかそうか。うん。五十殿君は疲れてるんだ。そうだそうだ。

気がつけば五十殿君が隣にいた。机を私の隣にくっつけ、椅子に座る。
女子の視線が怖い☆視線で人を殺しそうなぐらい見ている。
男子をこっちをずっと見てる。


五十殿君はニコニコしている。
やめろってその笑顔。浄化されるようだから!なんか恥ずかしくなるから!