そして今日、卒業式の朝。 あたし達は本当に久しぶりに、お互いを求めた。 唇だけ。それだけでもう、一年間の空白は埋められる。 全身が、裕太で満たされる。 あたしの伸びた長い髪をすくうその仕草さえ、裕太はあの頃のままだった。 それが一層、あたしの胸を締めた。