携帯に来た裕太からのメール。 『手は繋げないけど、初制服デート。』 裕太はいつも冷静で、だからあたしばっかり裕太を気にしてるんじゃないかなんてそんな事を思ったりもするけど、でも裕太も、ちゃんとあたしの事を想ってくれてて。 嬉しかった。二人で恋をすることは、こんなに嬉しいことなんだって改めて知った。 裕太とじゃなきゃ、知ることができなかった気持ち。 学校前の坂道を、顔を綻ばせながら歩いていた。