ホタル




……………

あの日を境に、あたし達の関係は少しだけ変わった。

人のいる場所、とりわけ昼間は普通に振る舞っていたけど、夜になるとお互いを求めることが多くなった。
もちろん毎日体を重ねるわけではない。人のいない夜、二人だけの闇の世界で、ただお互いがお互いを想っていることを確かめ合うだけで。
手を握って話すだけの日もあったし、ただ座って、静かに煙草を吸うだけの日もあった。

それでも二人、確かに幸せを感じていた。

夜に溶け込む二人の想い。

闇でしか存在できない儚く小さな光だったけど、それでも大切に守り続けていた。

もしかしたら永遠に、この幸せが続くんじゃないかなんて、そんな夢の様な幸せさえ胸をかすめる程だった。


そんなこと、決して有り得ないなんて、わかってたはずなのに。