ホタル



もう正直、自分でも何を言っているのかわからない。しゃくりあげながら、裕太の声を聞いて安心している自分がいた。

そんなあたしを見ながら、ふいに裕太が吹き出す。

「おま…重いって…」
「わ、笑わないでよぅ~」
「わり、いや、ごめん、俺が誤解させる様な態度とったからだよな」

笑いながら裕太は続けた。

「ちゃんとさ、区切りつけなきゃなって思って。デートは電車を降りてからってずっと決めてたんだ。じゃないと気持ち、ずるずる引きずりそうだったし」