「お、ジャストタイムー」
相沢くんと二人、あかねちゃんと如月くんのところへ戻ってきて一番に目を引いたのが。
「聖……どうしたんだそれ」
たったいま心の奥で思っていたことを面食らった顔の相沢くんが口に出す。
「暇潰してたらとれた。」
と言った如月くんの両手に抱えられているのは大きなふかふかのくまの人形。
あかねちゃんの腕にも黒の同じような人形がすっぽりと収まっている。
「あたしが頼んでとってもらった。
めちゃ気持ちいーよー」
と頬を刷り寄せるあかねちゃん。
「…………」
すると。
「………蕾、これあげる。」
「えっ!?」
如月くんが突然そういったと思うとその手に収まっていた金色の熊がなぜか私の腕に収まる。
「…………ふかふか」
それは思った以上にふかふかで、寝るときに抱いていたらすぐに眠れそうなくらいに心地よく、思わず茜ちゃんと同じように頬をすりよせる。
………と。
ピロリーン
カシャコッ
チャラーン
………え。

