昼休みは、そこでチャイムがなってしまったけれど、ホームルーム終了後茜ちゃんの中ではすでに計画してあったらしく、嘆く相沢くんと、機嫌のいい如月君とあわてる私を連れて学校を後にした。



………そして、来た場所が学校近くに新しくできたらしいゲームセンター。
この前に言ったカラオケと隣接しているらしい。


順序良く仕切っていく茜ちゃんが

「前のカラオケんときにもらったクーポンあるんだよねー」

とご機嫌顔で取り出した、【UFOキャッチャーコーナーよりどれでも1回無料orプリクラ1回無料権】と書かれた紙を財布から取り出した時には思わず感嘆の声を上げたほどだ。




「…………ごめん、」


「え?」


唐突に聞こえてきた声に頭を上げると、相沢くんが表情を曇らせてこちらを見ている。


「あんとき、蕾に何も言わずにだったじゃん?だから……」


「ぜ、全然謝らなくていいよ……!
あの時、相沢くんが困っているのは知っていたし……」


「それに、実際になかったし……」


「あぁ、茜な。
………あれは正直言って邪魔だったかも。」


「………え?」


思わず足を止める私には気付かず、スタスタと前を歩いて行く相沢くん。


「ん?どした?」


「なっ、ななな、なんでもないっ!」



振り向いて疑問符を浮かべる、いたって普通の相沢君に私は


き、聞き間違いだよね。



そう無理やり納得させて慌てて相沢くんの隣に足を速めた。