「嫁ってな……」
「よし、勉強しよう!」
「えっ?
あ、太陽くん……!」
私が聞こうとしたら、太陽くんは満面の笑みで私の手を取り図書室の中へ入る。
……中はいつも通り、シンとしていてとても疑問を口に出せそうにない。
むーと思いながら太陽くんを見たら、あからさまに笑顔を向けられ何も言えない。
「………太陽くん、」
「今日は何しよっかなー
初日数学だし、それにしようかなー」
小声で話すも、小声で返されまた言葉をさえぎられる。
「………」
なんだか、む。
もう、しらない。
「……ねぇ、蕾。今日は数学…蕾?」
「………」
つーん。
今日は勉強、教えてあげない。

