「てか、太陽は?
白石さんと勉強すんの?」
「あぁ、ちょっと茜らとテスト勝負することになって。
蕾に教えてもらってるんだ。」
「へぇー…。
白石さんも大変だなぁ。あの聖が投げ出したくらいのバカ相手に勉強教えるとか」
山城君の憐れむような目に私はあはは、と乾いた笑みを返すしかない。
「お前いらんことゆうな!」
「はは、まぁ嫁相手だったらコイツも頑張るでしょ。」
………ん?
「よめ………?」
「あれ?知らないの?二人ともいっつも一緒にいるから俺らのクラスじゃ夫婦っていわれて……」
「お前まじどっか行け!!
蕾に変なこと教えるな!!」
「あーはいはい。
嫁バカの太陽に怒られるから俺退散するわ。
白石さん、頑張ってねー」
そう言って、山城君はニコニコしながら去っていった。
「………」
「………」
しかしやはりひとつ、気になっていることがある。
「太陽くん………?」
「………」

