ただ今、テスト1週間前。
昼休みにいつの間にか勝負することになり、太陽くんも部活はテスト休みだということで。
さっそくその放課後に太陽くんと図書室で勉強することになったんだけど……。


(なんか、ちょっと緊張するなぁ……)


今更ながらに、茜ちゃんと一緒の方がよかったな、なんて思ってみたり。


(だって太陽くんがこんな近くに座ってたらなんだか落ち着かない…)


私が勉強を教えるということなので、自然と席は隣同士になる。
そして教えるうちに体が近づいていく。
足が触れ合う。


(……こんなの集中して勉強できないっっ!)


でも、茜ちゃん曰くちゃんと考えてこの組み合わせらしい。



『蕾って結構オールマイティタイプだって聞いてたから、割と何でもできない太陽がいいかなーと思って。
それに聖は理系はすっごい得意だけど現国が全然できないんだよねー。
その点、あたしは暗記系と現国得意だからある意味バランス取れてるんだよ。』


んーでも、私あんまり人に教えるの得意じゃないよ…?


と、言った私に茜ちゃんは謎の笑みを浮かべて


『まぁまぁ。
太陽も何もできないわけじゃないから。
一応あいつにも得意教科あるしね。』



……と、言われたけれど


『じゃあ私も家帰って勉強するから、じゃあね!』


そういって颯爽と帰って行ったので結局詳しい話は聞けなかった。



(太陽くんの得意教科…なんだろう?)


「た、太陽くん……」
「あぁー蕾、ここわからんー!!」

「ど、どこ?」

「ここ!」


(うぅ、タイミングがつかめなくて聞けない!)