「あ、だからここのベクトルはこうなるんだ…!」
「そうそう。
だから、こっちのaの方はマイナスにして…」
「うんうん……」
「………」
「………」
「チョット。
知らない間に二人とも本当に勉強会し始めてんデスケド。」
「まぁ聖ってば勉強教えんのめっちゃうまいしねー。
あ。ってかさ!!!
次のテストでさ、勝負しない!?」
すっかり勉強モードだった私たちを見て、いつの間にやら話を終えていた茜ちゃんたち。
「えっ?」
勝負?
「んーそうだなぁ……。
ぶっちゃけ、蕾がどれが得意教科とか知らないからそこまでフェアにはできないけど…。
太陽と蕾、あたしと聖でさ。
二人の合計点数で勝負しようよ!」
「お、それいい!!」
二人はノリノリで話を進めているけど如月君はどうするんだろう。
「勝った方はどうなるの?」
……どうやら彼も乗り気のようです。

