「たいよー。
食堂行こうぜーー。」


「あー今日はパス!!」


「あー?なんでだよ」


あっという間に周りを囲まれる相沢君。


………やっぱり人気者なんだぁ……。
自然と、尊敬……というよりも、羨ましいな、なんて身の程知らずだと思いながらも考えてしまう。



「今日はお前らじゃなくて別の人と行きたいの!」


「………、??」



男子の群れからそんな相沢君の大きな声が聞こえたと思うと、いきなり目の前で男子が避けて道ができ、そこからニュ、っと手が伸びてきて。


「じゃあ、おっさきー。」


「ちょ、太陽お前………!」



茜ちゃんの虚を突かれたような顔が見えたときにはすでに私は相沢君に引かれ教室を出て行くところだった。