………しかし。 子供が美しい娘になり、人々から白雪姫と呼ばれるようになったある日。 魔法の鏡は言ったのです。 「鏡よ鏡、世界で一番美しいのはだぁーれ?」 「それは、白雪姫でございます。」 「……なんですって? ……いいえ、今のは聞き間違いよ。 鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」 「それは、白雪姫でございます。」 魔法の鏡は、嘘をつきません。 それは、白雪姫が16歳の誕生日の日のことでありました。