「………いない……」
一つ飛びで階段を駆け上がり、重いドアを開けた先には一面の青空。
ほかに人影は見当たらない。
少し急いだだけで息が上がる自分に運動不足を痛感しながらフェンスに近づく。
「外にいないかな………ん?」
下の校門前を見回していると、一か所やけに密度の高いところが。
よく見てみると見慣れた顔が。
「あれ………如月くん?」
ここからはさすがに表情など見えないが、背丈格好からそうだとわかる。
しかも、周りには他校らしい見慣れない制服の女の子がたくさん。
「とりあえず、茜ちゃんに電話しないと」
『もしもしっ!?』
「あ、茜ちゃん?
今如月くんが校門前にいるのを発見したんだけど…」
『マジでっ!?
わかった今からすぐ連行するから!!』
また太陽見つけたら連絡して、と言って切れたケータイをポケットに直し、目立つ金髪を探して視線をさまよわせていると……。
ピロピロピロ♪

