「ねー。だから、多分他のクラスではまだ如月君並みに太陽も人気あるんじゃない?」
「だろうねー。
1学期なんか茜に嫉妬した女子たちがうちのクラスに来たこともあったし!」
あったあったー!!と、話がヒートアップしていくのを私は黙って聞いておく。
口下手な自分から話すのが得意ではないし、話を聞く方が楽しい。
「それを聞いて茜ったら爆笑したしね!」
「そんときはさすがにびびったわ。」
「でも、今思えばさすが茜!って感じだよね。」
それを聞いて、私は尊敬のまなざしで茜ちゃんを見つめる。
「だって、本当にあり得ないもん。
太陽と私が付き合うって、多分1万円積まれてもやだよ。
つか、あっちだって考えたこともないだろうし。」
い、一万円って…なんだか現実味のある……

