「くくっ!!!」 さっきまで怒っていたはずの慎治は、手で口をおさえくくく、と笑っている。 そしてわたしの方に向き直り、頭を軽く叩いた。 「ばーか」 慎治の顔はもう眉間にシワが寄ってなくて、笑っていた。 だから、わたしの口から簡単にごめん、という言葉が出てきた。 慎治も俺こそごめん、と言ってくれて笑いあって仲直りをした。