――視界がぼやける…。 ――見たことがない天井。 ――鼻をつく、におい。 「――起きた?」 ―――この声…。 「…………」 ―――真季…。 手足を縛られていて、動けない。 口は、塞がれていなかった。 周りには、取り巻き達がいた。 「ふっ…、人魚姫ねぇ…。 まぁ、喋れないおかげで連れて来るのも楽だったわ」