舞子っつーのは、店長の妹。

オッサンの女版みたいな奴。


「たまには家で飯食べろって。お前、最近帰ってないそうだな。舞子が心配してるぞ」

「あ?帰ってるっつーの」


私はマイとルームシェアみたいな事をしている。

家事も何もかも任せっきりで、シェアというか寄生みたくなってるが。


この空木ヶ丘に来てすぐ、私は途方にくれていたトコをオッサンとマイに拾われた。

二人ともうぜーくらいにお節介で、オッサンはバイトを、マイは住むところを提供してくれた。

そんな二人に、感謝はしてんだけど、それに縛られたくないっていう私の身勝手さっつーの?

そういうのが働いて、中々素直に二人の世話になれていない。


「帰ってると言っても、深夜回ってから寝てまた出ていくだけだろう」

「うぜーな、関係ねーだろ。家賃半分持ってんだから、文句言われる筋合いはねーっつの」

「あるから言ってるんだろうが。うちの可愛い妹に心配を掛けさせるな、馬鹿娘」

「馬鹿っていうな!つーか、その都市でシスコンとかキモいンだよ。テメェがそんなんだから、アイツが行き遅れんだろ」

「お、お前……一番気にしていることを」


やべ、言い過ぎたか?

いや、そんな事はない。

マイが行き遅れてんのは事実だしな。