怜奈は街角に立っていた。


もし怜奈が立つ街に
キャッチフレーズをつけるとすれば


それは
「ため息が出る街」


決して羨望や憧れのため息ではない。


人々が疲れ果て焦点の定まらない目で
つく「ため息」


そんな空気がこの街には充満していた。