赤い愉楽

でもエミがこちらを振り向くことは無かった。
背中を見せて車に乗り込む。



虚脱感が全身を襲う。
涙は辛うじてこらえた。


「なぜなんだ…」



僕は両膝をついて
つぶやいた。



「それはキミが虫けらだからだ」



その時冷たい言葉が車の中から
響いてきた。