赤い愉楽

「工藤君…」


奥田は目を閉じ
独り言を言った。


「こうして目を閉じると
工藤君と初めて会った時のことが


鮮明に思い出される」


目を閉じた奥田の心は
クドーと初めて会った時へと


飛んでいく。


まだ誰も傷ついてなく


まだ誰も苦しんでいない


そしてエミがまだ
可愛い笑顔を振りまいて


生きていた時間へと



時は巻き戻されていく…