あたしたちが抜け出す姿は 食堂の窓から丸見えだった。 「おい。あれ真夏と...小杉?」 「あいつら付き合ってんだろ。」 「あーあぁ、手まで繋いじゃって。」 「つーか抜け出すつもりか?」 そんな話題で食堂の中はざわめいた。 もちろん、 野上くんの耳元にも その情報はいき届いていた。 「俺...なにしてんだ...。」 頭を抱えて 目元をにじませて 野上くんはそう言った。