認めないっ!!

「何か不満かな」

惚けたような学園長が憎たらしい。あの顔は明らかにしてやった顔だ。

「不満も何も、そもそも男女で同じ部屋なんて、いけないんじゃ…」

私はごく正論を言ったと思う。しかしまだ学園長は余裕の表情。

「マリ、君は絶対に男の子と間違いを犯さない。そうだろう」

「はい、ですが…」

「それなら問題ない。それに、生憎他に部屋がないんだ」

「そんな!!」

私も男の子も絶句した。部屋がないって何!?こんな広大な学園なのに!!

「君らはまだお互いの事を知りもしないで嫌だと言ってる。少しは話をしてみなさい。君らは似た者同士なんだから」

私達は顔を見合わせた。そう言えば、この人の事何にも知らない。名前も知らない。

「じゃ…少し話してみます」

私達は学園長室を出た。