「た、助けて!!
お兄ちゃんっ!!」

呼んでも、来てくれるはずがない。
そんなコト、分かってる。
でも…。


そう考えているうちに、樹くんが、あたしの手をつかみ、

「逃げるよ!!」

と、言ってくれた。

やっぱり、樹くんは、優しいな。
あたしは、樹くんのそんなところが好きだな。



でも、この好きは、友達としての「好き」

樹くんとは、友達以上恋人未満。


その関係は、崩せない。