「陽太??
何が分かんねーんだよ??」



「あのさ。樹。
心臓って、特にどんな時にドキドキするものなんだ??」



オレが、言葉を言い終わると共に、樹の笑い声が聞こえてきた。


「ははっ!!
そんなんも分かんねーのかよ?!」



そんなん??


分かんねーもんは分かんねーし!!



「あのな。そういう風になるのは『好きな人を見てる時』だよ。」



好きな人を見てる時……??



ってコトは……。



オレが紫音のコト……!!!



「ってかさ。
何でそんなコト悩んでんだ??
もしかしてお前恋したとかか??」


ギクっ。


その通りだけど。



樹に言えるわけねぇし。



「あぁ……テレビだよテレビ!!!」