「新郎新婦の入場です。」 そんな司会者の声で、琴音ちゃんが式場に入ってくる。 いつもの琴音ちゃんと違って、ドキドキする鼓動を抑えながら入場する。 一歩一歩進む度に、琴音ちゃんとの思い出が蘇ってくる。 最初は、ただの結婚する人の友達同士だった俺たち。 それが、今では、結婚するほどの仲になって。 人生ってなにが起こるか分かんねーもんだよな。 それにしても。 オレが、琴音ちゃんと出会えたのは。 紛れもなく陽太と紫音ちゃんのお陰だ。