お兄ちゃんの独り言が、ひと段落ついた所で、あたしは、お兄ちゃんに声を掛ける。

「ねぇ、お兄ちゃん、ホントのコト、言ってよ…?」

そういうと、お兄ちゃんから、

「えっ?ホントのコトって…?」

と、びっくりしたような声が返ってくる。やっぱり。あたしに嘘、ついてるんだ。

「お兄ちゃんっ!!嘘つかないでよ!!今まで、そんなお兄ちゃんじゃなかったじゃん!!」

と、言ってしまった。