トントン。

「紫音、入るぞ-…」

お兄ちゃんの声がする。

「どぉぞー…。」

そう言った途端に、お兄ちゃんは、あたしの部屋の電気を消してしまった。

「お兄ちゃんっ! 電気、消さないでよ-!」

そう言っても、お兄ちゃんからの返事は、無い。
何で?
そう思っていると…。

ちゅっ………。

お兄ちゃんにキスされた。
「えっ?えっ?」
急になにすんの?
もしかして、さっきの仕返し!?

「お兄ちゃんっ! さっきの仕返しだよねー!」

それから、何だか変な間が空いて、

「う、うん」

という返事があって、お兄ちゃんは、部屋から出て行った…。