君の瞳にカンパイ


二ノ宮グループのご令嬢。
噂では聞いたことはあったけど、こんなに綺麗な人だったなんて…。


俺はしばし、見とれていた。


「お嬢様は、殿方からの交際のお声が耐えないんですの。ですから、年に一回、このようなイベントを起こして交際相手を制限しているんですわ。」


佐原さんは淡々と話す。


「前回の奴は…お嬢様にいきなり襲いかかったから、俺が半殺しにしてやった。
それで、去年は無かった事にしてもらったのさ。」


矢野さんは、体の筋肉を見せつけながら言った。
遠まわしに、俺に変な事をしないように態度で現せているのだろう。


「でもさ、俺ら…文化祭が始まって結構経ってから参加したんだけど、他の奴らはクリア出来なかったわけ?」


カズが喋る。
確かに、そーだよな…。


「それが、前回と違い、周りには公表してませんの。お嬢様の熱血ファンが何人かいらっしゃいましたけど、お嬢様に釣り合うレベルの容姿ではございませんでしたわ。」


佐原さんはため息をついた。


「仕方なく、俺が追い出したのさ。オタクにチャラ男…どれもいただけなかったね。」


矢野さんはまた、体を主張してきた。