君の瞳にカンパイ

「秋山様!おはようございます!」


俺の前にサッとやってきて挨拶したのは、佐原さんだった。


「おはようございます、佐原さん。」


「さん付けなんて、恐れ多いですわ!呼び捨てにしてやって下さいまし。」


「いや、それは…。」


「秋山様がその方が呼びやすいのでしたら、無理強いは致しませんわ。」


佐原はんはニコニコと笑ってそう言った。


「ところで、祥平様。何をしかめっ面されていらっしゃったのですか?」


しかめっ面?
…ああ、華乃の事で…。


「お嬢様の事でございますね?」


…佐原さんには、お見通しみたいだ。


「はい、なんか…、華乃って、本当に俺の事好きなのかなーって。」


ペットみたいな存在なんじゃないだろうか。なんて思ってしまう。


「…秋山様は、お鈍いのでいらっしゃいますね。」


お、お鈍い?