窓からは、チュンチュン、と雀の鳴き声が聞こえる。


俺は、鳴っている目覚ましを止めて、大きな伸びをして上半身を起こした。


軽くストレッチをして、『よし！』と言って起き上がった。
面所で顔を洗って、歯を磨いて、二階に戻り、制服に着替える。


「あと…これもか。」


そう行って、一階に降りた。


「……あちっ！」


「何してんの？アンタ。」


やばい、お袋が起きてきた。


「何、お弁当作ってんの？」


お袋は、エプロン姿の俺を、マジマジと見てそう言った。


小６の時、家庭科で作ったものだけど、まったく使っていないので、綺麗なまま。
さっき、『これもか』と言って、持ってきたものである。


「昨日、『明日は弁当作らなくていいから』って言ってたの、自分で作るためだったのね。…でも、卵焼き、焦げてるけど…。」


「ほ、ほっといてよ！」