君の瞳にカンパイ


いつものお昼。
…でも、いつもと違うのは、俺の、華乃の呼び名と敬語からタメ口に変わった事。


「ほら、ピーマンも残さず食べなさいよ!」


「はいはい。」


「はい、は一回だっていつも言ってるでしょ!」


ああ、こわい。


「そういえば、あのチケットのタイトル、誰が考えたの?」


俺は華乃のお弁当から卵焼きを盗んで食べた。


「あ!また勝手に…。ああ、あれ?佐原だけど。」


「そうなの?」


「サブいタイトルよね。」


そう言って華乃は笑って、麦茶の入った紙コップを手に取った。。


「…君の瞳に、カンパイ。」


とは言っても、紙コップじゃ格好はつかない。


「…だから、サブいんだって。」


顔を真っ赤にしている華乃。
そんな彼女が、愛しいと思う。




●END●