君の瞳にカンパイ


「どうゆう事ですか?華乃様?」


「…しらないっ!」


華乃様は怒ったのか、そう言って去って行った。


「…まったく、華一郎様ったら、計画が台無しですわ。」


「困ったもんだな。」


佐原さんと矢野さんが姿を現した。
二人して頭をかかえていた。


「二人共、何か知ってるんですか?」


俺がそう言うと、二人は顔を見合わせた。


「実は、あのスタンプラリー…でっち上げだったんだ。」


口を開いたのは、カズだった。
でっちあげ?


「去年あったのは本当なのですが、今年は、祥平様だけに参加していただきたかったので、成田様に協力していただいたのですわ。」


「え?意味が分かんないんですけど…」


俺の頭には無数のハテナマークが飛んでいた。


「お嬢様は、以前から…秋山様との接点を持ちたがっていたんだ。」


矢野さんは腕組みをして言った。